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荒川 和夫; 瀬口 忠男
高分子論文集, 41(12), p.733 - 738, 1984/00
被引用回数:5 パーセンタイル:38.36(Polymer Science)ポリエチレンおよびエチレン-プロピレン共重合体を放射線酸化したときの酸素の消費量と酸化生成物をガスクロマトグラフで定量した。厚さの異なるフィルム状試料にCo-線を酸素雰囲気中で2kGy/hから20kGy/hの線量率で200kGy照射した。照射条件によって酸化はフィルム内で不均一になり、酸素の消費量のG値はフィルムが厚くなるほど、また線量率が高くなるほど減少する。酸素の消費量の実測値は拡散モデルを用いた計算値と一致し、フィルムの酸化層の厚さは線量率の-1/3乗に比例することが明らかとなった。
沼川 幹夫*; 依田 修; 小田島 晟*
Japanese Journal of Applied Physics, 20(8), p.L609 - L611, 1981/00
被引用回数:1 パーセンタイル:6.58(Physics, Applied)エチレンプロピレン共重合物(EPC)と線によって非晶化したポリエチレン(A-PE)の短距離秩序性の温度効果を調べた。低温における分子内秩序性は、孤立鎖の場合と同様、秩序性が増大する。一方分子鎖間の秩序性は、EPCは低温で増大するが、A-PEでは低温においても顕著な秩序性の増大は見られず、これは分子鎖間の架橋が原因と考えられる。
荒川 和夫; 瀬口 忠男; 渡辺 祐平; 早川 直宏; 栗山 将; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.2123 - 2125, 1981/00
高分子中に充分酸素が溶解しており、酸素の拡散が律速とならないような条件で、放射線酸化反応の線量率依存性を調べた。試料は低密度ポリエチレンおよびエチレン-プロピレン共重合体で、酸素雰囲気中・室温で線量率は1.410から210rad/hrの範囲でCo-線を照射した。酸素の消費量はガスクロで、高分子中のカルボニルはNMRで測定した。ゲル分率は沸騰キシレンで抽出して求めた。その結果、酸素の消費のG値の線量率依存指数は-1/3であることを見い出した。また、カルボニル生成のG値およびゲル分率の低下の線量率依存指数も-1/3で、酸素の消費のそれとよく一致している。以上の結果にもとずき酸化反応機構について考察し、酸化反応において一分子停止反応と二分子停止反応の競争反応により-1/3の線量率依存指数を説明した。